霜月(しもつき)収穫を祝う

陽に映えてきらびやかに色づく紅葉の美しさも楽しみな11月は

霜月です。

霜を詠んだ歌

霜という言葉から季節にこだわって見てみると、万葉集にもたくさん歌われています。特に露と一緒に霜露として使われることが多く、秋、置く、過ぐ、消ゆなどの「枕詞(まくらことば)」となっています。

霜を詠んだ有名な歌、私の好きな歌を挙げてみました。

橘は実さへ花さへその葉さへ 枝(え)に霜降れどいや常葉(とこは)の樹(1009)

橘は実までも花までも輝き、その葉まで枝に霜が降りてもますます常緑である樹よ。

霜雪もいまだ過ぎねば思わぬに春日の里に梅の花見つ(1434)

霜も雪もまだ消えてなくならないので思っても見なかったのに、春日の里では、さすがに梅の花を見たことだ。

旅人の宿りせむ野に霜降らば 我が子羽ぐくめ天(あま)の鶴群(たづむら)(1791)

旅人が夜宿る野に霜が降りたら、我が子を羽で包んでおくれ。空ゆく鶴の群れよ。

おし照る難波堀江の葦辺には 雁寝たるかも霜の降らくに(2135)

おし照る難波の堀江の、葦のほとりに雁は夜寝たろうかなあ。霜が降ることだのに。

この里は継ぎて霜や置く夏の野にわが見し草はもみちたりけり(4268)

この里は霜が降りつづくのでしょうか。夏野で見た草は、すっかり黄葉しています。

霜月の語源

さて、語源由来辞典を見てみましょう。

霜月

霜降り月
・十は満ちた数で一区切りとなり「上月」
 それに対して「下月」
・十月は「神な月」=「上な月」で
 これに対して「下な月」で霜月
食物月(をしものつき)
擦籾月(すりもみつき)
などの語源が上げられています。

単に霜が降りる時期だけでなく

それぞれの意味合いが興味深いですね。

・日本では昔の数の数え方では一から十は

・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・、となりますが

開(ひら)くから始まり、閉(とじ)るまでで完成の意味を表しています。

だから(ひ〜と)ということになるのだということも言われています。

1から10で一区切りということで、ひとまずここまでで上がり。

そこから新たに始まるひと月目になるということで納得です。

・をしものとは食し物と書き、「召し上り物、貴人の食物」とのことです。

高貴な方に捧げる行事的なものを指すのでしょうか。

新嘗祭とは

11月23日は勤労感謝の日ですが

宮中祭祀の新嘗祭(にいなめさい)の祝祭日でもあります。

天皇が五穀の新穀を天神地祇(てんじんちぎ)に供え、また自らもこれを食べ、その年の収穫を感謝する(収穫祭)と共に、神の御霊を身に体して(教えなどを心にとどめて守る)生命を養う。宮中三殿にある神嘉殿にて執り行われる。

なお、天皇が即位の礼の後初めて行う新嘗祭を特に大嘗祭という。(Wikipedia)

季節

Posted by satoko ikuta