栄養豊富大豆食品の豆鼓と納豆

大豆の発酵食品として味噌、醤油がありますが、それに次いで欠かせないのが納豆ですね。

この納豆にはタイプの違う2種類のものがあります。

塩辛納豆(寺納豆)と糸引き納豆です。

寺納豆

京都府京田辺市に一休禅師ゆかりの酬恩庵(しゅうおんあん)一休寺があり、ずいぶん以前に尋ねたことがあります。

そこでは一休禅師の伝授により数百年前よりつくられてきた一休寺納豆が名産で販売されています。豆の形を残したみそ風味の寺納豆のことが印象に残っています。

蒸した大豆にはったい粉と麹を混ぜ発酵させ、そのあと塩湯と共に納豆桶に移し、約一年間天日干しにしたものだそうです。

糸引き納豆よりもずっと歴史も古く、大陸から伝えられたとされる鼓(クキ)・豆鼓(トウチ)が奈良時代に宮中でつくられたのがこの納豆と同じです。

京都では大徳寺、天竜寺、後に浜名湖畔の大福寺でも作られ名物化し、浜納豆と呼ばれました。

・一粒一粒にたんぱく質、栄養が豊富な自然食品。

・麹カビ、乳酸菌、酵母という三大有用微生物の発行物で香味が豊かで味が濃い。

・保存がきき、副食に適する。

など、質素な日本人の食生活に重宝されました。

豆鼓と野菜、肉、魚介類など炒め物の味付けに相性が良く、奥深い良い味が引き出されます。ペースト状の豆鼓醤も使いやすく人気がありますね。

糸引き納豆

平安時代に源義家の軍が戦の保存食として地元の農家から藁にくるんだ煮豆をもらったが食べ忘れ、数日後経って開けてみたら、豆に糸が引いていた。空腹のあまり食べてみたところ以外にも美味しかったため、農民にも勧めたという逸話があります。

日本人の発明であり、偶然の産物によって生まれたものだとされています。

納豆の製造は、大豆を水に浸したものを煮て十分に柔らかくなったら、熱いうちに藁でくるみ、温かいところに1~2日置いて発酵させる。

これによって藁についている自然の納豆菌(バクテリア)が繁殖し、糸を引く粘りが出てくるのですが、他の雑菌まで増殖してしまい、今一つ不安定で非衛生的でもありました。

今日の近代的で衛生的な製造が確立されるまでは、現在ほど普及した食べ物ではなかったようです。 

しかし、今では腸内環境を整える、骨にもよく免疫力を高める、血栓を溶かす酵素が含まれるなど健康食品として注目度も上がりました。

納豆菌の繁殖によって、糸引き納豆にはビタミンB類、ニコチン酸が大幅に増え、豊富なタンパク質とともに栄養バランスは理想に近い。

そして消化吸収がが速い。ご飯に納豆をかけて食べる時に、ヌルヌル感のためによく噛まずに飲み込んでも大丈夫、タンパク質やデンプンを分解するなどの消化系酵素が豊富に含まれています。